愛しの島グルメ|長崎スタッフ取材|ながさん|2012.1.30

たっぷりあんこが嬉しい時津まんじゅう



 今回の長崎グルメは、西彼杵郡時津町の名物・時津まんじゅうをご紹介。時津町はかつての海路の上陸地で、時津街道として栄えた歴史ある町です。1830年~1843年の天保年間には、すでにまんじゅう屋さんがあったといわれています。



 寒さが増すと温かそうな湯気が恋しくなったり、甘いものが食べたくなったりしませんか? 私も、街中で湯気を見ると、用事をそっちのけに、ついその発信源の方に近づいていく習性(?)があります。湯気好き必見、甘党必見! さっそく時津まんじゅうを探しに町内をぶらりとすることに。

 時津町のメインストリート(たぶん)ともいえる町役場周辺を歩くと、あちこちに時津まんじゅうの看板をみかけます。時津まんじゅうの専門店は町内に3件しかないといいますが、知名度からしてそれ以上ありそうな感じがします。その中の1件、川林まんじゅうにお邪魔しました。 











 川林まんじゅうは、国道206号線沿いにあります。私が行ったときは平日の午前中で、早くも3、4組のお客さんが来て賑わっていました。ビジネススーツ姿のオヤッさんが気になり、凝視していたら、お店の方に時津まんじゅうの由来や作り方などを詳しく聞いていました。キラキラとした瞳で嬉しそうに質問するとき姿……かなりのまんじゅう好きと見ました。駐車場もあるので、急がず慌てずゆっくり買えるのもいいですね。


 お店の玄関口にある彫刻が印象的。昔のまんじゅう作りがモチーフとなっていました。時津まんじゅうは江戸時代からあったといわれていますからね~。歴史ロマンも感じる銘菓です。

 お店の広い窓からも見られますが、特別に厨房から撮影させていただきました。積み上げたせいろから、勢いよく出てくる湯気が迫力満点で、歩道を行く人々も思わず足を止めて見るほど。購買欲をそそる見事な演出にもなっています。



 私の持論は「見た目が美しい食べ物は旨い」です。つやつやとした皮にうっすら見えるあんこがなんとも美しい。約20分で蒸しあがるそうです。キレイに整列して、いざ、せいろの湯気パラダイスへスタンバイ!

 時津まんじゅうの特長は、うっすらと茶色がかった薄皮に、あんこがたっぷりと入ったところ。川林さんのところは、甘酒とソーダを入れた薄皮に、こしあんを入れたものを時津まんじゅうとして売ったのが始まりだそう。1個60円と、今のご時世では信じられない安さも人気の秘訣。寒いときが一番売れると思いきや、季節や天候にはあまり関係ないとのこと。時津まんじゅうを野球にたとえると、いつもヒットをかっとばし、守備もばっちりなイチロー選手のような存在というところでしょうか。1個から購入できますよ。

時津まんじゅうのお話を伺ったのは……
川林まんじゅう
西彼杵郡時津町浦郷441-6
TEL:095-882-2402
営業時間:8時~なくなり次第 休み:なし 


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